声の大きい市民からの批判を受け止めるには?
今回は、市民からの批判の受け止め方について、書きたいと思います。目立つ活動をすると必ずといって良いほど出てくるのが「批判」です。それが建設的な批判なのか、実は単なる誹謗中傷であるのかは、冷静に判断することが必要です。しかし、なかなか冷静になれないことも事実です。そこで、批判に対する考え方を実例とともに書きたいと思います。
- 今回のポイント!
- 批判者は声が大きく、目立ってしまうが、その裏には声を出さない多くの支援者がいることを忘れてはいけない。批判を受けたときは、感情的になってしまいがちだが、ホッと一息ついて、そういった構造があることを理解した上で、その批判が建設的なものかどうかを判断することが大切である。
批判に負けてしまうことも・・・
以前、ある議員の方と久しぶりに会ったときに、
議員:「風間さん、辻立ちをやめました」
自分:「なぜですか?」
議員:「『朝からそんな所に立ってないで仕事をしろ!』という市民の声を聞いてしまいました・・・『あいつは、人気取りのために立っている』とも言われてしまいました・・・」
という話をしました。
ただ、以前その議員の方からは、
議員:「風間さん、辻立ちで話していたら、通り過ぎる人が聞いてくれました。そして、話しかけてくれました!車で通る方が、手を振ってくれるようになりましたよ!」
という報告を嬉しそうにしてくれてもいました。
辻立ちをやめてしまった議員の方には、
自分:「冷静に考えて下さい。朝、1時間辻立ちをすることが、仕事をしていないということになぜなるのですか?もし、辻立ちをしなくなった場合は、他に市民に想いを伝える方法をしていますか?やめてしまうことの損失の方が大きくないですか?」
議員:「確かにそうですね・・・」
自分:「声の大きい批判は耳に届きやすいですが、それは大多数ではないですよ。ただ、今回のことで精神的につらくなり、政治活動全般が滞ってはいけないので、別の活動を考えた方が良いかも知れませんね」
という話をしました。残念ながら、その議員は辻立ちを辞めてしまいましたが、勉強会の開催など、他の活動を準備中です。
批判に耐える自分の軸づくりが重要
目立つ活動をすると声の大きい批判者が出てきます。そういった批判は心をぐらつかせます。しかし、その裏には、声を出さない支援者が数多く存在するということも事実です。そのため、声の大きさに圧倒され、その声が全てだと思い、活動を止めてしまうことは、多くの支援者から、「あの人は一貫性がない・・・」と捉えられかねません。そこで、そういった、構造を理解しておくことが大切だと思います。
加えて、本当に建設的な批判である場合があることも忘れてはいけませんが、そのような心構えを持っていると、1つ1つの批判に落ち着いて対処できるようになります。
私は、コンサルティングをする議員が新しい活動をする場合は、このことを先にお伝えし、あらかじめ出てきそうな批判を想定してもらいます。そして、それらに自分なりの説明ができるようにしてもらっています。「自分なりの説明がしっかりとできるならば自信を持ってやりましょう!上手く説明ができない場合は、その批判が正しいものかを検証しましょう」と、お伝えをしています。そうすると、活動を自信を持って始められ、なにかあったときも落ち着いて対処ができるようになります。
これから新しい活動をする場合、また、現在の活動でなにかしら批判を受けてしまっている場合は、お茶でも飲みながらホッと一息落ち着いて下さい。そして、一度こういった構図があることを踏まえ、「では、どうするか?」ということを冷静に考えて頂けたらと思います。