最近、企画書や申請書などの文章作成をサポートすることが多いです。

文章を作成するのは簡単ではありません。ある種の訓練が必要な部分もあります。しかし、少し意識するだけで伝えたいポイントが明確になるエッセンスがあります。そこで、文章作成をサポートするときは、下記3つを試してもらうようにします。

本日はそれを説明していきます。

1.伝えたいことを簡単にサマリーとしてA4、1枚に文章でまとめる
2.簡単な目次を作り、それで伝えたいことが伝わるかを検討する
3.伝わりやすい表現をする

1.伝えたいことを簡単にサマリーとしてA4、1枚に文章でまとめる

以前、「自分の想いをしっかりと相手に伝えるためのコツ~考えを文字にしてみよう~ 」といった記事を書きましたが、考えを文章化すると頭が整理されます。そのため、まずは伝えたいことを簡単な文章で説明してくださいと伝えています。

「文章にできないということは、自分の中でしっかりと分かっていないということだよ」

大学院の恩師に良くこの言葉を言われたことを思い出します。

A4、1枚程度で良いので簡単にサマリーとして伝えたいことを文章化をすると、伝えたい要点が見えてきます。そして、そのサマリーを誰かに見せて意見をもらえばさらなるブラッシュアップができます。

いきなり大量の文章を書いてしまうと、「Aも伝えたい、Bも伝えたい、Cも伝えたい」というような濃淡のない文章になってしまうことが良くあります。しかし、最初に1枚にまとめておくと「AとBをした結果から、Cを新たに行うと良いことが分かった。そのため、Cを行う意味を伝えたい」というように伝えたいポイントが浮き彫りになります。

さらに言うと、A4、1枚程度でサマリーが書けない場合は、伝えたいことがまとまっていないということでもあります。だからこそ、リトマス試験紙のような意味合いで、まずはサマリーを書くことを試してみてください。

2.簡単な目次を作り、それで伝えたいことが伝わるかを検討する

要点がまとまったら、次は目次を考えます。まだ文章は書かないでください。

目次を作りながら、文章の構成を考えていきます。たとえば、「Xを行うことの意味を説明するならば、YとZが減少していてることをまずは説明しなければならない」というように、文章に必要な項目を洗い出していきます。そうすると、書かなければならないことが明確になっていきます。この作業がある程度でき、目次が仕上がったら文章を書き始めていきます。

目次を作成したあとに書き始めると、書きやすい項目から書いていき、書けなくなった箇所は他の人に任せるといったように役割分担で進めることできるようになります。

目次の作り方は、以前「良い文章はメモの取り方で決まる!?~文章を書く前にできる、苦手意識を取り除くちょっとしたコツ~」という記事を書きましたが、そこに書かれているインデントを用いて書くとやりやすいと思います。

文章を書き始めた後に、目次自体を変更した方が良いと気づくこともあります。もちろん、その場合は目次を変更してください。

3.伝わりやすい表現をする

そして、最後は文章を書いていきます。文章を分かりやすくするためのすぐにできるエッセンスは下記です。

・(読む相手を想定した上で)専門用語の説明をする
・(他社、自社の過去実績などと)比較をする
・数字がたくさん出る場合は表を使う
・文章だけだと分かりづらい部分は図示する
・写真を活用する
・個条書きを使用する

これらを意識しておくと、資料がより見やすくなります。簡単にできることですので意識してみてください。

おまけですが、文章自体を簡単に書くコツとして「「想いはあふれてくるのに、文章が書けない・・・」という方に贈る、省エネで文章を書くコツ~接続詞と文末表現に着目して~ 」という記事を以前書きましたが、伝えたいことをたくさん書きなぐり、あとで接続詞や文末表現をパズルのように埋め込んでいくという方法があります。文章を書き慣れていないと、接続詞や文末表現を選ぶ作業で時間がかかることがあるため、そこを自動化してしまおいうという訳です。

長くなりましたが、この辺を意識しておくと、文章作成をスムーズに行えるようになります。試してみてください。